新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの徳島県内での同時流行を受け、県は13日、医療提供体制の逼迫(ひっぱく)に備える対策強化策を明らかにした。コロナ患者を受け入れる最大確保病床を21床増やして307床に拡充し、高齢者施設の入所者らには抗インフル薬を無償提供している。
新たに確保した病床は、稲次病院(藍住町)1床、稲山外科内科(徳島市)6床、たまき青空病院(同市)5床。博愛記念病院(同市)もこれまでの1床から10床に増やした。民間でコロナ病床を運用するのは計7医療機関となった。
高齢者施設や児童等利用施設などの職員を対象に週3回実施しているコロナの集中検査の期限を15日から31日まで延長する。
抗インフル薬は昨年12月下旬までに2千人分を確保している。今年1月5~10日に予防的な服薬が必要と判断した医師の要請を受け、5施設に53人分を提供した。
県は12日、季節性インフルが3シーズンぶりに県内で流行入りしたと発表した。13日の定例会見で飯泉嘉門知事は「インフルはコロナのオミクロン株より致死率が高く、高齢者施設に入ると大変なことになる。基本的対策を励行し、この冬を乗り切ってほしい」と呼び掛けた。