「女性社員の比率は?」「やりがいを感じるのはどんなとき?」―。大学生が徳島の企業を訪れ、質問をぶつけます。企業の公式ウェブサイトを見るだけでは分からないことも伝えます。徳島にこんな会社があったのか、という発見もあるはず。就職活動の参考にどうぞ。毎週火曜に更新します。 問い合わせや取材の申し込みは seikei-bu@topics.or.jp。
(取材に応対してくれたのは執行役員営業部長の椎野利夫さんと試験室の宮﨑瞳さん)
―業務内容や仕事内容を教えてください。
小麦粉の製造および販売を主な事業としています。自社製造の小麦粉を使用した「金ちゃんヌードル」をはじめとする即席めん、鍋焼きうどんの製造・販売も行っています。
―具体的にはどのような部門や部署がありますか。
営業部、管理部、試験室(開発、品質管理、広報、人事)、製粉部、ラーメン部、スープ部、小松島工場(生タイプうどん製造)の7部署があります。
―経営理念や社風を教えてください。
何事も諦めずに頑張っていこうという思いで励んでいます。「安心・安全な製品をお客さまにお届けする」というところを一番に考え、そのための設備投資をしっかりしたり、市場の動向の流れをみながらの商品づくりを心掛けたりしています。また、「無借金」という方針もあります。借金せず、自社の資金で取り組んでいます。
社風では、従業員から社長に対して何でも言えるような、風通しの良い環境が特徴です。
―2023年度、24年度の採用予定人数はどうなっていますか。選考方法や選考基準はどうなっていますか。
23年度は高卒7名、大卒4名の採用を予定していました。24年度も、高卒7名、大卒3、4名の採用を考えています。
24年度の選考方法としましては、1~2次選考が書類審査と筆記試験、グループディスカッション、面接(オンラインもしくは対面予定)、最終選考は対面での面接を予定しています。
―どのような人材を求めていますか。
職種によって多少の違いはありますが、共通して求めているのは、仕事は個ではなくチームで作っていくものなので、前向きに物事を捉えられる人、しっかり発信ができる人、発想力のある人、コミュニケーションがしっかり取れる人、協調性がある方に来ていただけると嬉しいです。
―働きがいややりがいを教えてください。
営業部では、商談が決まったり商品がたくさん売れたりすることはやりがいになっています。開発・研究では、営業部などの他部署と意見をぶつけ合いながら開発した商品が、店頭に並び、カゴに入っているのを目にすると満足感でいっぱいになります。挙げたのは一例ですが、こういった働きがいを自分なりに見つけてほしいと思っています。
―入社してみればイメージと違っていたということもあるかもしれません。入社する前に知っておいてほしいことなどがあれば教えてください。
中小企業ということもあって、大手企業ほど最先端の福利厚生等がすべて整っているわけではありません。入社後に「思い描いていたのと違う」となる可能性はあります。ただ、今いる社員が声を上げて変わってきている発展途上の状態なので、一緒に考えて声に出していってもらいたいです。
商品開発でのギャップは、開発にかける年月が短いことでしょうか。長いスパンの計画や壮大なスケールというイメージがあるかもしれませんが、小回りが利くというところもあって、商品化するまでのスピード感はどこの会社よりも早いと思います。蓄積しているデータを基にした判断からの進み具合が早くて、スピード感はびっくりするかもしれません。
―新商品で、流行中の韓国料理の商品を見ました。流行はどのようにキャッチしているのですか。
テレビやSNS、量販店に売られているもの、営業部からの現状についての資料、取引先とのやりとりなどから情報を得ています。皆それぞれ「こういうものを作りたい」というテーマを持っているので、それと市場動向が合致しているかを皆で考えます。
―「東西でうどんのだしの味が異なる」ということを聞いたことがあります。商品は発売地域により味を変えていますか。
基本的には変えていません。弊社では現在、「きつねうどん」と「天ぷらうどん」の2種類の油揚げ麺を展開しています。中四国が、販売数の大半を占めています。うどんのだしの他にも焼きそばのソースには地域性が強く、開発を試みたこともありますが、なかなか難しいのが現状です。コロナ禍における冷凍食品の発達や冷暖房設備の充実など家庭環境の変化も伴って、売れる商品は変わっています。トレンドに合わせて進化させています。
―これまでで特に力を入れて取り組んだことを教えてください。
営業においては、関東進出をしたことです。ぶっかけうどんの販売に力を入れ、地道に営業をかけていきました。その結果、関東での販売数の大幅な増加に貢献出来ました。「こんなにおいしい商品を紹介してくれてありがとう」と言われた時は、とてもうれしかったです。
開発部においては、新商品の紹介動画を作成した際、取引先の展示会で賞を受賞したことです。商品の開発から見せるところまでを一丸となって取り組み、充実感を覚えました。
人事部においては、たくさんの就活生との関わりを持つ流れをつくれたことです。自社HPのみでの募集から、就活サイトへの掲載を加え、より多くの学生と関われるようになりました。最新の就活事情を知ったり、必要な人材について考え直したりする機会にもなり、よりよい会社作りが進められています。
―就活生へのメッセージをお願いします。
専攻にとらわれず、幅広い分野の企業研究を進めておくことが重要だと思っています。私は社会人になってから、「こんなにいろんな仕事があるんだ」と驚きました。働き始めると、分野外の知らないことを深める機会は減りますし、今しかできないことだと思います。まとまった自分の時間が取れるのも今のうちです。さまざまな体験や、いろんなところを訪れて経験を経て感じたものを大切にして、就職活動にも活かしていただきたいです。
弊社は知名度向上に力を入れています。インスタグラムをはじめSNSで発信していますので、チェックしてみてください。
会社データは以下より HPはこちら→https://www.kinchan.co.jp/