看板にイチョウの葉を描く児童=三好市池田町馬路の馬路構造改善センター

看板にイチョウの葉を描く児童=三好市池田町馬路の馬路構造改善センター

看板にイチョウの葉を描く児童=三好市池田町馬路の馬路構造改善センター

看板にイチョウの葉を描く児童=三好市池田町馬路の馬路構造改善センター

 三好市池田町馬路地区の住民が、地元の境宮神社にある大イチョウを描いた看板の制作を進めている。長引く新型コロナウイルス禍で催しの中止が続き、疎遠になった地域交流を再開するきっかけにしようと企画した。看板は2023年に移転する新たな市公民館馬路分館に飾る計画で、3月の完成を目指している。

 大イチョウ(高さ約30メートル、幹回り約4・3メートル)は樹齢300年以上とされ、地域自慢のシンボルとして親しまれている。制作中の看板は4・5メートル四方。イチョウが秋に色づいた様子を中央に配し、地名の由来とされる神を乗せる馬「神馬」や、秋祭りで使う「ちょうさ」を担ぐ住民のイラストを描く。

 地域活性化を目指す「馬路連合自治会」を中心に8自治会と市公民館馬路分館が協力し、22年6月から準備を始めた。馬路放課後児童クラブに通う子どもらに図案に取り入れる絵を描いてもらったり、住民同士で意見交換を重ねたりして11月にデザインが完成した。

 構成や作業の指導は、地元でイラストなどを手掛ける「さかなやデザイン」の和田直樹さん(42)、由佳さん(41)の夫妻に協力を依頼した。費用は市の「ふるさと創生事業補助金」を充てる。

 12月26日には児童クラブの14人が、馬路構造改善センターで看板の着色作業を体験した。イチョウの葉を鉛筆で下書きし、黄色の絵の具を付けた筆で慎重に塗った。年末年始も住民が参加した。

 馬路小学校2年山田暖(のの)さん(8)は「茎の細い部分を塗るのが難しかった。完成が楽しみ」と笑顔。作業を見守った公民館馬路分館長の藤本光広さん(73)は「制作過程で住民の交流を取り戻す機会が生まれている。馬路の活性化を目指し地域を盛り上げる看板にしたい」と語った。