徳島新聞のヤングカルチャー面「ポエムランド」の第24回年間賞に、阿南市那賀川町出身で高知県立大3年の松本彩音さん(21)の「誰そ彼」が選ばれた。賞は昨年1年間に投稿された詩の最優秀作品に贈られる。富岡東高校時代の2020年に続き2回目の受賞。22年4月には「三十一文字の小劇場」でも年間賞に輝いており、年度内2部門制覇となった。松本さんは「2度も受賞でき、とてもうれしい。評価してもらい、ありがたい限りです」と声を弾ませる。

 「誰そ彼」は22年1月29日付の紙面で第1席入選作として紹介された。21年12月の夕方、大学からの帰り道に何となく見上げた冬空の美しさに思わず息をのんだ。日没へと向かう絶妙の色合い。青空が夕日に赤く染まりつつ徐々に薄暗くなり、暮れなずむ景色の中で道行く人々の姿が誰か分からない人影になっていく…