鳴門市は、農業と別の仕事を両立した生活スタイル「半農半X」を紹介して移住を促す体験ツアーを21、22両日に市内で開いた。市出身の元プロ野球千葉ロッテ捕手で、市移住交流PR大使を務める野球解説者・里崎智也さん(46)らが参加者に市の魅力を語った。
東京、埼玉、大阪、兵庫の4都府県から20~50代の11人が参加した。里崎さんは、22日に撫養町のうずしお会館であった交流会に登場し「鳴門の一番の魅力は都会に近い田舎だということ」と説明。空港や高速道路を介して都市部とのアクセスが良い一方で、物価は都会より安いとして「生活のコストを下げて質を上げることができ、心豊かに生きられる」と力説した。
また、スポーツのプロチームや実業団が身近にあり、応援する地域の熱量が高いことなども紹介し「田舎のいい面を不自由なく感じられる」とPRした。
ツアーでは、初日に大麻比古神社(大麻町)や四方見(よもみ)展望台(鳴門町)を観光。2日目は里浦町のダイコン農家で収穫作業の体験も行ったほか、U・Iターン者から暮らしぶりや働き方について話を聞いた。
農業に興味があって参加した清水涼平さん(37)=大阪市、書店員=は「のどかなのに交通の便が良く、こんないいところがあるとは盲点だった。移住の有力候補にしたい」と語った。