美容と健康に関するカウンセリングや顧客一人一人の希望に応じた効果的な漢方薬などを提供するベンチャー企業を2013年に立ち上げ、東京を拠点に活動している。

 設立当初からの目標は、医療と美容の世界をつなぐ新しいタイプの薬局(カウンセリングサロン)経営だった。調剤薬局の新規開設をサポートする事業などを手掛けながら準備を進め、来月、初の直営店を徳島市内に開く。

 今後、美容に特化した同様の薬局を東京や大阪などに開設するほか、将来的には「アジア各地への海外展開も目指したい」と意気込む。

 薬剤師が企業経営のノウハウを身に付ければ、より一層顧客の気持ちに寄り添えるのではないか。そう考え、ベンチャー起業に至った背景には幼いころから周囲の声が聞き取りにくい耳の病気に悩んできた自身の経験があった。

 成長に伴い、原因不明の難聴が悪化の傾向にあったことから、「このままでは(薬剤師になっても)患者とコミュニケーションできなくなると思い、大学2年の時に勇気を出して病院を訪ねました」

 そこで医師に「手術すれば治りますよ。これまでよく頑張ってきましたね」と声を掛けられ、心が晴れたという。そうした経験が「一人で悩んでいる人たちに正確で的確なアドバイスをしたいと思う原動力になっています」

 豊かな自然に育まれた農産物や阿波踊りに懸ける県民の情熱は「徳島の誇り」と胸を張る。ただ「東京で阿波踊りと言えば高円寺、スダチを出せばカボスと言われる。知名度はあるのに、徳島とリンクしていない」と残念がる。

 だからこそ「観光振興で地域経済を活性化させ、交流人口を増やしていかないと」と話し、「年間を通して国内外から観光客を集める仕掛けに知恵を絞ってほしい」。

 やまだ・ともよ 徳島市出身。徳島文理高校、徳島文理大薬学部卒。薬剤師として徳島市内の病院などで勤務した後、九州大大学院医学系学府医療経営・管理学専攻修了。徳島銀行法人ビジネスセンター主任を経て、2013年にインナービューティーアジアを設立。東京都中野区在住。34歳。