生光学園小(徳島市)6年の片岡颯一君(12)が、日本英語検定協会の実用英語技能検定(英検)準1級に合格した。幼児期から英語に親しむことで培ってきた語学力を生かし、大学中級程度とされる試験を突破した。協会は合格者の年齢について非公開としているが、「小学生での合格は珍しいし、すごいこと。相当な努力の結果だと感じる」と評価している。
片岡君は同市出身。小学3年の2学期まで横浜市で暮らし、1歳半から英語環境の中で保育する「プリスクール」に通った後、バイリンガル教育を行う幼稚園や小学校に進んだ。徳島市に引っ越してきてからも英語教育が盛んな生光学園小で、外国人教員と英会話したり、算数などの授業を英語で受けたりして英語力を磨いた。さらに週2回、英会話の個人レッスンも受けている。
英検は、横浜市の幼稚園での教育の一環として取り組み始め、5歳児クラスで3級を取得。その後も小1で準2級、小3で2級と順調に合格したが、小4で挑んだ準1級では、日本語でも理解が難しい社会課題などについて書いた長文読解などの問題があり、なかなか合格に至らなかった。
それでも「努力すれば絶対にいいことがある」と奮起。英語の勉強以外にも塾やテニスクラブに通うなど忙しい日々を送るが、2022年6月からは毎日午前0時近くまで2時間、父親のサポートを受けながら勉強に励んだ。その結果、6回目の挑戦となった11月末の試験で見事合格をつかみ取った。
夢は両親と同じ医師となり、世界中の病気で苦しむ人たちを治すこと。「世界で活躍するために英語は必要。中学生のうちに1級に合格し、もっと使いこなせるようになりたい」と意気込んでいる。
※片岡君の「片」は右下の部分が「T」