三重県熊野市の世界遺産、花窟神社で2日、春の例大祭があり、ご神体の巨岩にかかる約170メートルの大綱を張り替える「お綱かけ神事」が営まれた。綱を引くと神の恵みを授かるとされ、大勢の参拝客が参加した。
ご神体は熊野灘に面した岩山にある高さ約45メートルの巨岩。氏子7人が巨岩の上の木に綱の端を結び付け、もう一方を参拝客らが持って近くの七里御浜海岸の波打ち際まで引いた後、境内の松のご神木に渡した。
奈良県香芝市から訪れた伊藤純さん(66)は「伝統ある行事に参加できてうれしい。綱を引けてありがたかった」と話した。