リクルートが運営する飲食店情報サイト「ホットペッパー グルメ」の企画営業として、東京・秋葉原など担当エリアの最新情報や消費動向をきめ細かく調査し、顧客の売り上げ増につながるアドバイスに知恵を絞っている。
チェックするのは「情報サイトに掲載した店のイメージと実際の雰囲気が違っていないか」や「店の特長をきちんとアピールできているかどうか」といった点だ。「こちらの提案が集客に結び付き、顧客に喜んでもらえた時は素直にうれしいですね」
昨年秋には、新規契約数などでトップの成績を挙げた社員に贈られる「新人賞」を受けた。「頑張った結果を何か形に残したいと、顧客獲得に全力を挙げました。自信になったし、さらに上を目指そうとモチベーションが高まりました」と笑顔を見せる。
気になるのは、若者の「酒離れ」などを背景に外食産業の売上高が減少し続けていることだ。今後も少子高齢化と人口減が進むことから、回復への特効薬は見当たらないものの、「常に新しい仕掛けを打ち出すことで消費を喚起できるよう、地道に取り組んでいきたい」。
先月、徳島の活性化策をテーマに飯泉嘉門知事らと意見交換し、情報発信力の強化が課題だと指摘した。
「徳島の産品は東京でも高い評価を得ており、県内の流通だけで満足していてはもったいない。大消費地にしっかりとした販路を築き、外部の力で地元経済を活性化させてほしい」と話し、東京の飲食店や小売店と徳島の生産者をダイレクトにつなぐ流通システムの確立を促す。
「情報発信に関しても、行政やボランティアに頼っていては限界があるでしょう。県の重要事業として、戦略的に展開していく体制づくりが必要かもしれません」。
おがた・ちえ 阿波市出身。脇町高校、青山学院大文学部卒。朝日新聞社デジタル本部モバイルチーム勤務を経て、2014年4月からリクルートライフスタイル飲食情報営業統括部営業1部(首都圏担当)に所属。東京都世田谷区在住。29歳。