佐那河内村の廃校でイベントを開く四星球のメンバー

佐那河内村の廃校でイベントを開く四星球のメンバー

四星球と佐那河内村が共同開発したふるさと納税返礼品の一部

四星球と佐那河内村が共同開発したふるさと納税返礼品の一部

 徳島発のコミックバンド「四星球」が9月23、24の両日、徳島県佐那河内村の旧佐那河内中学校で音楽イベント「平成30年度四星中学校文化祭」を開く。廃校を舞台に、徳島ゆかりのアーティストらが集結する。イベントを記念して佐那河内村のふるさと納税とのコラボレーションが実現。独自の返礼品を作り、村の活性化に協力する。

 イベントは文化祭をモチーフにした四星球の恒例企画の一つ。今年で10周年を迎えるのにあたり、初めて地元徳島を開催地に選んだ。これまではライブハウスなどで行っていたが「実際の文化祭に近い形にしたい」というメンバーの思いから規模を拡大。体育館で有料の音楽ライブを開き運動場には無料で楽しめるステージや飲食ブースを設ける。

 2日間で15組以上のバンドやDJが出演。7月に活動を終えたチャットモンチーの福岡晃子さんが参加する音楽ユニット「くもゆき」や、元チャットモンチーの高橋久美子さんら徳島ゆかりの顔ぶれに加え、アイドルグループ「私立恵比寿中学」、DJダイノジなどバラエティーに富む。

 会場の旧佐那河内中校舎は今秋に解体される予定で、四星球のメンバーは「卒業生の思い出が詰まった会場で、村の人たちにも喜んでもらえる催しにしたい」と話している。

 ふるさと納税でのコラボは、村が協力を依頼して実現。返礼品として村特産のスダチとオリジナルの法被などをセットにした6種類を新たに作った。スダチのパッケージには、スダチのかぶり物を身に着けたメンバー4人をあしらい、法被は青で胸元に村章、背中には「村祭」の文字がプリントされている。

 これらのデザインは、一般財団法人さなごうちの職員で地域おこし協力隊の西岡賢幸さん(33)が担当した。

 納税額は4000~9000円。村は各500セットを準備しており、既に受付を始めている。

 岩城福治村長は「自治体とバンドのコラボレーションはほかにない。四星球の皆さんを通じて村に興味を持ってもらえたらうれしい」と、交流人口増加を期待している。

 イベントのチケットは1日券が前売り6500円。購入方法などは四星球の公式ホームページで確認できる。