曽祖父から代々受け継ぐ農園に新しい風を吹かせる山形文吾さん。無人いちご狩り専用ゲートの前で。
予約者に配信される利用案内の動画。山形さんがユーモアたっぷりに登場。
LINEで送られる二次元コードをゲート前のリーダーにかざして入園する。
いちご狩りでは「うずしおベリー」と「かおり野」が1時間食べ放題。
待ちに待ったいちご狩りのシーズンが到来。鳴門市大津町の「フルーツガーデン やまがた」では1月5日から今季のいちご狩りがスタートした。スタッフによる従来どおりの受付と並行して、なんと今年は新しく構築した“無人”接客システムを導入。来園者のスマートフォンひとつで予約申込から支払い、動画での利用説明、当日の入退園まで、すべての工程が完結できてしまう新しいサービスだ。予約方法はフルーツガーデンやまがたの公式HPからLINEの二次元コードを読み取って友だち追加し、LINE公式アカウントから届くメッセージに従って入力するだけなので楽ちん。当日は、発行された二次元コードを農園入口の自動ドアにかざせばゲートが開く、という仕組み。
「人との接触を減らして手軽に利用できる無人販売が増えていることにヒントを得て、いちご狩りも無人化できるのでは？と思ったんです」と社長の山形文吾さん（45・鳴門市出身）はハツラツと話す。発案者である山形さんが中心となり、ウェブデザイナー、プログラマー、行政書士の4人でアイデアを出し合って1年がかりでシステムを作り上げた。来園予約者への配信動画には山形さん自ら「いちごマン」に扮して出演し、摘み取り方や注意点をコミカルな動きで説明。スムーズにいちご狩りを楽しんでもらえるように、どのタイミングで何を配信するかという点は特に思案を重ねたという。さらに地域活性化にも繋げるべく、入園30分後に近隣店舗の広告動画を配信し、帰りに立ち寄りたくなる仕掛けを盛り込んだ。「お客さんは気軽にスマートに利用でき、システム導入者側にも人件費の削減や広告収入などのメリットが見込めます。これから僕自身が検証して実積を作って、このいちご狩りシステムを広めていきたい」と力を込める。
【いちご狩り】
開園期間＝1月上旬～6月上旬
開園時間＝10：00～16：00（入園は15：00まで）／月曜休
料金（1時間）＝大人2300円、子ども1800円、3歳未満無料
フルーツガーデン やまがた
徳島県鳴門市大津町大代645-1
088-685-4721
営業時間＝9：00～17：00
定休日＝不定休（いちご狩りは月曜休）
駐車場：あり
多機能トイレ：あり
Wi-Fi：なし
キッズスペース：なし
開業：1923年
