藍住町奥野の町民体育館で5月28日、鈴木みのる選手ら有名レスラーが参戦するプロレスイベント「NEVER Give up in AIZUMI」が開かれる。主催するのは同町で焼き肉店「緑川」を営む敷島隆二さん(34)。地元の子どもらにプロレスの試合を見せてあげたいと、選手に手紙を送ったことがきっかけで実現した。当日はキッチンカーも並んで地域を盛り上げるとともに、児童養護施設の子どもらを無料招待する。 

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 イベントは鈴木選手をはじめ、ウナギ・サヤカ選手やジャガー横田選手、アジャコング選手ら約30人のレスラーが参加して試合を行う。会場ではカレーやから揚げ、ベビーカステラなどのキッチンカーが9店舗ほど軒を連ねる。

 敷島さんは昨年末、知人に誘われて徳島市内の児童養護施設で子どもたちに肉料理を振る舞った。その際、喜ぶ子どもたちの姿に心を打たれたという。「施設や地元の子どもたちにもっとしてあげられることはないかな」と次なるアイデアを考え、思い浮かんだのが、自身が子どもの頃から好きなプロレス。以前に大阪で観戦して戦いぶりに感動したウナギ・サヤカ選手へ手紙を出し、藍住町でプロレスしてほしいと頼んだ。

 

 ウナギ・サヤカ選手がこれを了承。さらに鈴木みのる選手を誘うなどし、続々と参戦が決まった。敷島さんはイベントの企画や運営に携わっており、プロレス団体「プロレスリングZERO1」が共催する。敷島さんは「こんな田舎まで来てくれてありがたい。地元の人や施設の子どもら間近で試合を見る機会がない人たちにぜひ楽しんでほしい」と笑顔で語る。

 現在、企業や個人から1口5000円の協賛金を募っている。集まったお金で養護施設や病院で暮らしている子どもらを招き、試合観戦やキッチンカーでの飲食を楽しんでもらう。

 

 チケットは6日から「緑川」で販売。8日をめどにコンビニで予約を受け付ける。料金は最前列VIP席が1万1000円(食事券千円付き)、2列目以降の自由席が5500円(食事券500円付き)で、小学生以下と75歳以上の観戦は無料。(鈴江宗一郎)

 問い合わせは「ダイコーZERO1」03―6661―6961、「緑川」070―8543―0420(月~土曜、午後6~10時)