1966年に静岡県の一家4人が殺害された事件で死刑が確定し、2014年の静岡地裁の再審開始決定を受け釈放された袴田巌さん(86)の差し戻し審で、弁護団は6日、再審開始を認めるかどうかの東京高裁決定が3月13日に出ると明らかにした。死刑確定から42年余り。「犯行着衣」とされた衣類5点に付着していた血痕の変色状況が主な争点になっている。
18年の東京高裁決定は、弁護団の鑑定手法は信用できないとして再審開始を認めなかった。最高裁は20年、衣類の血痕が長期間みそ漬けにされた場合、どう変色するかについて、検討が不十分だとして審理を高裁に差し戻した。