献血から作られる血液製剤の余剰分について、国内メーカーによる輸出が今月中にも再開されることが7日、厚生労働省への取材で分かった。1966年に輸出が原則停止されて以来、半世紀ぶりとなる。血友病患者用の製剤が対象で、医療提供体制が整わない途上国の支援に活用する。

 厚労省によると、日本血液製剤機構(東京)が2月にもカナダの世界血友病連盟に無償提供する見通し。

 血液製剤はかつて輸出が認められていたが、60年代にベトナム戦争で戦傷者の治療に使われていたことなどを理由に停止された。国は2018年に関係法令を改正し余剰分に関し輸出を解禁。メーカー側と協議を続けていた。