徳島県内の全日制公立高校の8割近くが、地毛が茶色だったりカールしていたりする生徒に口頭や文書での届け出を義務付けていることが徳島新聞の調査で分かった。2017年に大阪府立高の生徒が地毛の黒染めを強要されたとして提訴したのを機に、人権や自己決定権に関わる校則の見直しが全国で進む中、県内では3年前の調査時と大きな変化はなかった。また、下着の色や柄に関する規定が高校では全廃された一方、公立中学校の3割近くに肌着やインナーに関する規定があることも分かった。

 生来の髪色や髪質を口頭や書面で届け出ることを求めている高校は26校で、多くは「染髪やパーマを禁止しており、指導対象外の生徒を見分けるため」などと必要性を主張。19年に徳島新聞が実施した調査では27校が届け出を義務付けており、割合に大きな変化はなかった。今回初めて調査した中学校では、2割近い14校が口頭による届け出を課していた。

 耳の上や襟足の髪を段差ができるように刈り上げる「ツーブロック」と呼ばれる髪形を禁止している中学校は41校と5割に上り、高校は8校と2割余りだった。

 下着の色や柄に関する規定については、19年調査では6高校が設けていたが、今回の調査ではゼロで見直しが進んだとみられる。ただ、脇町高は「規定はないがインナーの色の指導はしている」と回答。中学校は23校に肌着やインナーに関する規定があり、理由としては「透けて見えるのを防ぐ」「派手な下着で個性を出す必要がない」などを挙げた。多くは教員の目視で検査するとした。

 校則の変更方法を「明文化している」と答えたのは高校では徳島北、小松島、小松島西、那賀、阿波西の5校。中学校は19校と2割余りにとどまった。

 校則の見直しは校長の権限とされており、文部科学省は「社会の常識、時代の進展」などに応じて校則を絶えず見直すよう全国の教育委員会などに通知している。県内では穴吹中や藍住中が生徒主体で見直しを行っている。

 全国では東京都教委がすべての都立高校などに校則の点検を指示した結果、22年度から下着の色指定や「ツーブロック」禁止、「高校生らしい」などあいまいな表現を使った規定が全廃されている。

【調査方法】2022年10月から11月にかけて徳島県内の分校を含む全日制公立高校33校と中学校82校にアンケート用紙を送付し、高校は全校、中学校は三好中を除く81校から回答を得た。集計結果は回答時の状況を基にしているが、その後の校則改正の過程を取材で追った藍住中については、変更点を反映させた。