政府、日銀が急速に進む円安に歯止めをかけようと、昨年10月21日に5兆6202億円に上る過去最大の円買いドル売り介入を実施していたことが7日、財務省の公表資料で分かった。市場の流れに逆行した介入で、効果を疑う金融関係者も多かったが、その後の円相場は円高方向に推移した。投機筋の円売り浴びせをひとまず阻止する効果はあったようだ。
7日公表の介入実績で明らかになったのは、10月21日のほか24日の7296億円。両日とも実施を伏せた「覆面介入」だったこともあり市場は疑心暗鬼に陥った。介入でなくても円が買われる局面に入ると「介入ではないか」と警戒し、円を売りにくくなった。