全国の高校生が地元の観光地の魅力などを動画にまとめて競う「観光甲子園2022」で、「SDGs修学旅行」部門のグランプリに輝いた池田高校(三好市)探究科チーム。審査員からは、実現可能なアイデアを提案した点などが評価された。1年の時から観光をテーマに選び、研究を続けてきたチームの3人は「これまでの取り組みを評価してもらえた」と喜んでいる。
チームは3年の郷田聖奈さん(18)、樋口寛大さん(18)、上谷渉七(あゆな)さん(18)。修学旅行部門は、持続可能な開発目標(SDGs)を取り入れた旅行プランを提案する。全国118校の457チームが応募。書類審査を経た5チームが5日に神戸市で開かれた決勝に進み、地元の課題や観光地の魅力をまとめた事業計画書と、5分間のプレゼンテーション動画の出来栄えを競った。
3人は祖谷地方で傾斜地農法や伝統文化、ラフティングなどを体験する旅程を「四国まんなかガチ秘境物語」と題して提案した。動画は、3人が実際にラフティングなどを体験した映像と、企画内容を説明するスライド資料を組み合わせた。BGMには祖谷の民謡をアレンジして取り入れた。
県西部で修学旅行を受け入れている団体から助言を受けたり、県内外の大学生にモニターツアーを実施したりして企画を練った経緯も紹介。審査員は「旅行会社が具体化できる企画。アイデアの絞り込みや検証など制作の過程が素晴らしい」と評価した。
準決勝止まりだった前年に続いての挑戦だった。3人は「現地調査や発表の準備で、地域の皆さんに協力してもらった。この経験を大学進学後の研究や活動に生かしたい」と意気込んでいる。
観光甲子園は一般社団法人「NEXT TOURISM」(神戸市)が主催し、4回目。池田高の動画は観光甲子園の公式ホームページで視聴できる。