本年度末で休校する那賀町の平谷小学校児童が休校記念で制作していた、町伝統の拝宮和紙を使って楽しかった学校生活への思いなどを書き込んだメッセージボードが15日完成し、体育館に設置された。
メッセージボードは、縦約190センチ、横約100センチの板に拝宮和紙を重ね、柿渋で色付けするなどして校庭に植えられた学校のシンボル・モッコクの木を立体的に表現している。全児童7人が手すき和紙職人の中村功さん(73)=同町拝宮=から指導を受け、昨年11月から作ってきた。
この日は、児童や教職員、保護者が「平谷小学校が大好き」「みんなで楽しく生活できて良かった」といったメッセージを記した藍染を施した拝宮和紙を、モッコクの葉に見立てて貼り付け、完成させた。
特産の木頭杉を使った校歌の木製パネル(縦約90センチ、横約180センチ)も完成した。製材業の泉林産(同町水崎)が製作し、児童が下絵を描いたアユやユズの花が刻印された板が組み込まれている。
6年の中村虎ノ介君(12)は「これまで一緒に過ごしてきた仲間への感謝の気持ちをメッセージに込めた。多くの人に見てもらいたい」と笑顔で話した。