岩場の上から隣のサファリエリアを見つめる子ライオン

岩場の上から隣のサファリエリアを見つめる子ライオン

きょうだいの前で木の枝をかむモエル(左)

きょうだいの前で木の枝をかむモエル(左)

きょうも元気にパドックを走り回る

きょうも元気にパドックを走り回る

 徳島市のとくしま動物園北島建設の森で昨年8月に生まれたライオンの3きょうだいは元気に育っています。休園日の20日に取材しました。

 やや強い風が吹く中、お気に入りの岩場の上で雄のアマニとパーチェの2頭がたたずんでいました。視線の先は獣舎西側のサバンナエリアのシマウマ。じっと見つめる目がなんだか獲物を狙うような...。

 一方、雌のモエルは気の向くまま、木の枝にかみついたり、おもちゃで遊んだり。雄のきょうだいに邪魔されると威嚇して追い払います。

 生後半年が過ぎ、体格も顔つきも少しずつ違いが見えてきた3頭。飼育担当によると、母親ムーンにお乳をねだる場面も見かけなくなったとか。でも獣舎で眠る時はいつもムーンに体をべったり寄せ、甘えているそうです。体は大きくなっても気持ちは子どものままなのかもしれません。

 子ライオンのかんだり、引っかいたりする力が強くなって、3頭の遊び相手をするのは少し苦になってきたムーン。しかし自分の場所から子どもの姿が見えなくなると、野太い鳴き声を上げて呼び戻します。元々心配性の性格だったそうですが、やっぱり子どものことが一番気に掛かるみたいですね。

 さて、来月29日は父親レオの誕生日です。パドックの開放時間が異なり、子どもたちが外にいる時間帯はレオは獣舎の中。これまで柵越しにしかお父さんに会えませんでした。一緒に外で遊ぶ姿が見られたらいいですね。

 

 蛇足ですが、きょう2月22日は「ニャン、ニャン、ニャン」のネコの日。ライオンも実はヒョウやジャガーと並ぶネコ科の大型動物の一種です。雄の個体は体重が250キロ以上にも達し、ネコ科ではトラに次いで大きいそうです。「頂点の捕食者」「百獣の王」などとも呼ばれます。

 狭い場所が好きで、あくびをする仕草が猫によく似ているなどの共通点があります。一方、群れを作って暮らしたり、集団で狩りをしたりと、社会性を持っている特長があります。