徳島県内で新型コロナウイルスの感染者が初確認されてから25日で3年を迎える。感染者数は、感染力が強いオミクロン株が主流となった3年目が15万4055人と2年目の16倍に急増。累計で16万3994人(24日発表時点)と、単純計算で県民のおよそ4人に1人が感染した割合になる。死者は404人で70代以上の高齢者が9割以上を占めている。

 県内の感染者数は、アルファ株やデルタ株といった変異株が流行するたびに増加し、1年目の449人から2年目は9490人と20倍に膨らんだ。

 オミクロン株が広がった3年目は第7波(2022年7~10月)で感染のピークとなった8月24日に、1日当たりの感染者数が3182人と最多を記録。病床使用率は9月1日、70・3%に達した。医療機関でもクラスター(感染者集団)が発生するなど感染が拡大し、医療提供体制の逼迫(ひっぱく)から入院できずに高齢者施設で亡くなる入所者が相次いだ。

 死者は1、2年目が計73人だったのに対し、3年目は感染者総数の増加に伴い331人と急増した。ただ、感染者は軽症や無症状のケースが多く、死者の割合は低下した。

 3年間の感染者のうち、年代別では40代以下が7割で、主に家庭内で感染が広がったとみられる。死者は80代以上が76・7%、70代以上が93・3%を占め、多くが基礎疾患を持っていた。

 直近1週間の感染者は1日当たり平均150・1人で、前週の226・7人から減少傾向となっている。県は県民に警戒を促す「とくしまアラート」を7日に最低レベルに引き下げた。

 四国の他県では、24日発表時点の累計感染者数は香川24万9999人(死者604人)、愛媛31万1926人(673人)、高知16万7344人(581人)となっている。