物価上昇を上回る賃上げが焦点となる2023年春闘が、徳島県内で本格的に始まった。22年は景気の持ち直しを背景に、多くの労働組合が前年を上回る賃上げ回答で妥結。しかし今春闘は、ロシアによるウクライナ侵攻に伴い、原材料費の高騰や電気・ガス代など公共料金の相次ぐ値上げが企業を圧迫しており、厳しい状況が続く。賃上げには労使ともに意欲を示す中、どれだけの引き上げが実現するかに注目が集まる。

 「ご承知のように、今も物価上昇に際限がない。ぜひとも思い切った賃上げをお願いしたい」。2月上旬、県内4経済団体への要請で、徳島労連の森口英昭事務局長は力を込めた…