佐那河内村に計画されている広域ごみ処理施設建設などを争点とする出直し村長選は、27日の告示まで1週間に迫った。これまでに立候補を表明しているのは、計画を推進する前村長の原仁志氏(63)=無所属、同村下=と、白紙撤回を訴えるJA徳島市八万支所長の岩城福治氏(58)=無所属、同村上=の2人で、他に目立った動きはない。両陣営は一騎打ちを見据え、既に村内全域を回り終えるなど活発な前哨戦を繰り広げている。
原氏は村議会9月定例会閉会日の同月18日に辞職して以降、支援者や地元地区へのあいさつ回りを本格化させた。ごみ処理施設をめぐる経緯や、村政運営の実績などを記したチラシ4千枚を全域に配布。24日には後援会の会合を開き、80人を前に、ごみ処理施設を含む広域行政に加わることの必要性を訴えた。村議8人のうち2人が支援する。
岩城氏は出馬の意向を明らかにした9月24日以降、地元地区の村民有志やごみ処理施設建設計画に反対する二つの住民団体の幹部らと共にあいさつ回りを重ねている。10月7日の「励ます会」には約200人を集め、「村民の声を十分に聞いて(計画への)賛否を決める」と、対話を重視する姿勢を強調。支援する村議4人が応援弁士を務めた。
大票田の上地区でどれだけ支持を得られるかが焦点。告示に向け、両陣営の動きはさらに活発化しそうだ。
立候補届け出書類の事前審査は19日、村農業総合振興センターであり、原氏と岩城氏の陣営関係者が出席した。9月2日時点の有権者数は2220人(男1060人、女1160人)。