東北地方を拠点に活動する「みちのくプロレス」所属で、徳島市出身のプロレスラー新崎人生さん(56)=仙台市宮城野区=のデビュー30周年を記念した徳島大会が5日、徳島市のとくぎんトモニアリーナで開かれる。地元ではデビューの翌年からほぼ毎年試合を開催しており、新崎さんは「若い頃から必死にチケットを売り歩いてきたこともあり、顔なじみが多いのは地元ならでは。こうして30周年の大会も無事に地元で行えて本当に感慨深い」と思いを語る。
徳島大会は午後3時からスタートし、全6試合が行われる。新崎さんは5、6試合目のダブルメインイベント2試合に出場する。
新崎さんの初戦は女子プロレスラーのアジャコング選手と対戦する。新崎さんとアジャ選手は1月に仙台大会で行った2対2のタッグマッチで初対決。その際にアジャ選手が新崎さんとのシングルでの再戦を要求したことで実現した。
女子選手と1対1で戦うのは初めてという新崎さんは、アジャ選手について「他の女子選手と比べてレベルが高く、相手として申し分ない。アジャさんとなら見せ場もいっぱいつくれそうなので、全てが見どころの試合になると思う」と期待を膨らます。
2戦目はアレクサンダー大塚(徳島市出身)、GAINA(那賀町出身)、拳王(徳島市出身)という同郷の3選手と所属団体の垣根を越えてタッグを結成。みちのくプロレスの精鋭であるMUSASHI、のはしたろう、日向寺(ひゅうがじ)塁、OSO11の4選手と戦う。
大塚選手は同じ徳島東工業高(現徳島科学技術高)レスリング部出身の後輩、GAINA選手は自身の一番弟子という間柄。日本拳法の元世界王者である拳王選手も新崎さんに誘われてプロレスの世界に入り、みちのくプロレスを経て現在はプロレスリング・ノアのトップ選手として活躍している。
新崎さんは「3人ともレスラーとして立派に育ってくれたので、節目に一度タッグを組んでみたかった。心強い後輩ばかりなので戦いぶりを後ろから見守りたい」と話す。
新崎さんは高校卒業後に俳優を志し、アクションやスタントを手掛けるジャパンアクションクラブを経て、俳優の故菅原文太さんの付き人を務めた。その後プロレスに傾倒していき、1993年にみちのくプロレスでデビューした。
30年間のプロレス人生を「デビューが26歳と遅く、同年代の選手がみんな先輩だったので、ずっとその背中を追いかけてきた感じ」と振り返り、「その同年代の多くが今も現役で頑張っている以上、自分もまだまだ若手の気持ちで取り組んでいきたい」とさらなる意欲を見せる。
徳島大会は毎回、新崎さん自らがマッチメークからリング演出まで全責任を担っており、思い入れも強い。しかも今回は2月に引退した元プロレスラー武藤敬司さんが来場。武藤さん扮(ふん)するグレート・ムタのラストマッチにも出場するなど旧知の新崎さんの30周年を祝おうと、引退後初の公の場となるトークショーも開かれる。
新崎さんは「ここ数年は新型コロナウイルスの影響で会場に来られなかった人も多かったけど、今年は制限も少なくなっている。30周年の豪華大会になるので、ぜひ会場に足を運んでいただければ」と呼び掛けている。(植田充輝)
【イベント概要】
みちのくプロレス
新崎人生30周年記念大会
【日時】
2023年3月5日(日)
15:00試合開始
【場所】
とくぎんトモニアリーナ(徳島市徳島町城内6)
【チケット】
ロイヤルシート 10000円(当日10500円)
特別リングサイド 7000円(当日7500円)
1階指定席 6000円(当日6500円)
2階指定席 5000円(当日5500円)
【問い合わせ】
フクタレコード TEL:088(652)7932
【プロレス対戦カード】
■第1試合
ラッセ VS. 山谷林檎🍎
■第2試合 我闘雲舞提供試合
駿河メイ VS. 小石川チエ
■第3試合
卍丸&Ken45° VS. 郡司歩&吉田憂次
■第4試合
ザ・グレート・サスケ&ヤッペーマン1号&ヤッペーマン2号 VS. フライングキッド市原&バラモンシュウ&バラモンケイ
■第5試合 ダブルメインイベント第1試合
新崎人生 VS. アジャコング
■第6試合 ダブルメインイベント第2試合
新崎人生&拳王&アレクサンダー大塚&GAINA VS. MUSASHI&のはしたろう&日向寺塁&OSO11