2020年、東京から奥さんの故郷である徳島へ移住した代表の千明さん(33・東京都出身)。ITエンジニアの仕事をこなしながら、昨年11月に夫婦でキッチンカーをスタートさせた。「小松島港から見た海がすごく綺麗で、こういう場所で店をしたらおもしろそうと思ったのがきっかけです。たくさんの人に知ってもらえるし、いろんなところへ移動できて自分も楽しいのでキッチンカーを選びました」と話す。トラックのボディに深い緑色をチョイスしたのは、「徳島の海や川、山が大好きなので、自然の中に溶けこむような色にしたくて。海沿いや山の中など自然豊かな場所も街中も、どこにでも出店したい。僕たちがその地域を盛りあげていきたいです」。
初出店の場所は、取材した日と同じく、藍住町にある「焼肉ホルモン酒処 緑川」の駐車場だった。「ここはdiner Umaumaの原点。僕たちの料理がお客さんに受け入れてもらえるか緊張しっぱなしでした」と振り返る。その後は週1~2回ほどのペースで、阿波食ミュージアム(石井町)や阿南市役所などにも出店。「“おいしかった”とか、始めて間もないのに“また来ました!”の言葉をかけてもらえるのが最高に嬉しい。疲れが吹っ飛びます」と笑顔が弾ける。
看板メニューはまぜカレー(900円)。もちっとした日本米とパラパラ食感のバスマティライスをブレンドしたごはんの上に、阿波牛と国産豚の合挽き肉を使った食べごたえ満点のドライキーマカレーがのる。カルダモンやクミン、コリアンダーなど10種以上のスパイスで味つけされており、食べすすめていくとじんわり増す辛さが心地いい。角切りのレンコン、春菊、酸味の効いたタマネギといった野菜がトッピングされ、彩りと食感を豊かにする。「徳島の食材はなんでも美味しいのでその魅力と旬を伝えたい。何度食べても飽きないように、食材によってスパイスで炒めたり酸味をプラスしたりして全体のバランスを取っています。妻とアイデアを出し合いながらメニューを作りました」。台湾の定番スイーツ「豆花(トウファ)」(600円)も好評。豆乳をふるふる食感に固めた豆花と、甘く煮たピーナッツやタピオカ、小豆、芋の団子・芋圓(ユーエン)を、きび糖のシロップでいただく。カレーを味わった後にぴったりな優しい甘さだ。
diner Umauma(ダイナー ウマウマ) 出店情報(Twitter、Instagramあり)
3/12(日)9:00~14:00
場所=交流拠点施設マツシゲート(徳島県松茂町広島三番越10)
3/19(日)11:00~14:00
場所=HAIR ALKU(徳島県小松島市和田島町松田新田305-4)
3/20(月)11:30~14:00
場所=焼肉ホルモン酒処 緑川(徳島県藍住町矢上原263-61)