男子81キロ級決勝 足立学園・押領司(左)を破り優勝した木更津総合・板東=津市産業SC

 全国高校総合体育大会(インターハイ)第10日は10日、津市産業SCなどで3競技が行われた。徳島県勢は柔道男子81キロ級で板野南小出身の板東虎之輔(千葉・木更津総合)が優勝し、100キロ級の堀田孝起(阿波)が5位入賞を果たした。女子団体に出場した板野は1回戦で敗れた。剣道の女子富岡東は予選リーグを1位通過し、決勝トーナメントに進出。男子は個人戦に2人が出場したが、いずれも初戦で姿を消した。ソフトボール男子の徳島科技は初戦の2回戦で箕島(和歌山)を9―2の五回コールドで下し、3回戦に進んだ。第11日の11日は剣道など4競技に県勢が出場する。

全6試合一本勝ち 板東

 男子100キロ級で5位入賞した阿波の堀田

 故郷の徳島を離れて6年、全国大会で初めて頂点に立った。男子81キロ級の板東(千葉・木更津総合、板野南小出)は優勝が決まった瞬間、右手でガッツポーズし「とにかくうれしい」と喜びを爆発させた。

 いつも緊張で硬くなり力が出せない1回戦が鍵だった。「先に攻め、組み手で自分の形に」と積極的に仕掛け、開始1分に得意の一本背負いで技あり。中盤で再び一本背負いを決め、合わせ技で勝利した。

 これで流れに乗り、決勝では30秒で技ありを奪う。焦った相手が体を合わせてきたところを捨て身技で一本。1回戦から決勝まで6試合全て一本勝ちを収めた。

 兵庫の強豪中学へ進み、高校で千葉へ。寮生活を送りながら柔道一筋に打ち込んだが、全国大会は2位が最高だった。応援に来ていた両親に勇姿を見せることができ、「両親には感謝しかない。日本一になれて少しは親孝行できたかな」とはにかんだ。

 11月の講道館杯全日本体重別選手権の出場権を得て「8強に入り、全日本選抜体重別選手権に出たい。将来は五輪にも」。力強く目標を語った。

攻め貫き快進撃 堀田

 男子100キロ級で5位に入賞した2年の堀田(阿波)は攻めの姿勢を貫き、次々と強敵を破った。快進撃に「賞状をもらえるとは思ってもいなかった」と喜んだ。

 勝利した1~3回戦は全て投げ技と寝技の合わせ技で一本勝ちした。果敢に攻めて投げ技で崩すと、隙を逃さず押さえ込みに持ち込んだ。「寝技は得意ではないけど、必死に押さえた」と笑う。

 快進撃のきっかけは8日の団体戦。チーム唯一の勝ち星を挙げた試合で「勝負は紙一重で決まる。最後は気持ちの問題」と実感。失敗を恐れず攻めることに迷いはなくなった。

 ただ、準々決勝だけは悔いが残る。相手の背負い投げをかわそうとして技ありを奪われ、「逃げの姿勢になった」と唇をかんだ。

 もう一歩のところで逃したメダル。堀田は「来年は頂点に立ちたい」と新たな目標を見つけていた。