広沢ドローンスクールの開校に向けて準備を進める講師ら=神山町の旧鬼籠野小学校

 広沢自動車学校(徳島市)が15日、小型無人機ドローンの操縦方法や飛行の際の安全管理を教える「広沢ドローンスクール」を開校する。少子化で教習生の減少が見込まれる中、教習のノウハウを生かして新たな収益事業に育てる。同社によると、自動車学校がドローンスクールを運営するのは四国初。

 スクールは、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA、東京)の認定を受けて運営する。カリキュラムは学科と実技の計約20時間で、JUIDAの講師資格を取得した教習指導員が講師を務める。全科目を修了して申請すれば、JUIDAから証明証が交付される。

 学科は徳島市の同校、実技は創業者出身地の神山町の旧鬼籠野小学校で行い、両施設を送迎車でつなぐ。ドローンは人口集中地区での飛行が禁止されているが、旧鬼籠野小では屋外での飛行が可能なため実践的な訓練ができる。雨天時には体育館を活用する。

 最短3日で修了することができ、教習料金は24万円。県内在住者には割引もある。

 同社は、徳島市の自動車教習所でトップシェアを持つが、少子化で入校者数は減少傾向が続くとみている。事業が軌道に乗っている間に別の収入源も確立しておく必要があると考え、市場が急成長しているドローンに着目した。スクールは、運転の技術とルールを教える点が自動車学校と共通している。

 スクールの祖川嗣朗代表は「ドローンビジネスはこれから発展する市場。その入り口に立つ人を応援し、地域の活性化につなげたい」と話している。