J2徳島ヴォルティスは9日、宮崎市の県総合運動公園ラグビー場で21日までの2次キャンプに入った。期間中、J1広島、J2の長崎、熊本と練習試合を組んでおり、チーム戦術を高めながら90分間のゲーム体力を養うなど、1カ月後に迫ったリーグ開幕への備えに万全を尽くす。
練習開始の午後3時半の気温は7度。徳島市より3度ほど暖かいとはいえ、ピッチには冷たい風が吹く。「天気はいい。さあ行くぞ」。カルロス・フィジカルコーチの掛け声とともに選手がピッチ外周を走り始め、小林監督、コーチ陣も並走する。チームが一つになってのジョギングで宮崎キャンプが幕を開けた。
その後は時速15キロを保ちながら約3キロをランニング。続く11対11の実戦形式ではピッチの横幅と奥行きをうまく使い分けながらボールを回して攻撃を組み立てることと、ボールを奪われた選手が自陣に戻りながら味方と挟み込むようにプレッシャーを掛ける「プレスバック」の意識を高めた。
ランニングでは先頭を走り、実戦形式でも切れのいい動きを見せていたMF佐々木陽は「元気よく走り回ってアピールするのと同時に、いかにチームにフィットできるかが2次キャンプの課題」と表情を引き締める。
個々の持ち味を生かしつつも組織で攻め、組織で守るというチーム戦術の浸透を図ることが2次キャンプ最大のテーマ。室内での筋力トレーニングも合わせ、2時間半みっちりと汗を流した初日を振り返り、小林監督は「集中して取り組んでいる。どの選手とどの選手の組み合わせが効果的かを見極めながらチーム力を高めていきたい」と話した。