長崎の李栄直と競り合いながらヘディングシュートを放つ徳島の金宗旻(左)=宮崎市の県総合運動公園ラグビー場

 J2徳島ヴォルティスは12日、宮崎市の県総合運動公園ラグビー場で長崎と2次キャンプ初の練習試合(45分3本)を行った。相手に押し込まれてこぼれ球を拾えず、2本目と3本目に計3失点したが、ボールを奪った後、素早い切り替えから得点するなど狙い通りのプレーもあった。

 立ち上がりから出足のいい長崎に球際で競り負けて主導権を握られた。2本目12分には右サイドを崩され、22分にはシュートのこぼれ球を押し込まれて失点。3本目終盤にはCKから追加点を与えた。徳島は2本目16分に攻め上がったDF広瀬陸がボールを奪い返して精度の高いクロスを上げ、ボールを受けたFW佐藤が倒されてPKを獲得し冷静に右隅に決めた。

 この後、3本目とほぼ同じメンバーで臨んだ九州リーグのテゲバジャーロ宮崎戦(45分1本)は1-1だった。

 ◎絶妙のクロスから得点

 この時期の失点や結果に一喜一憂しても仕方ないが、昨季J2で14位の長崎に押し込まれた感は否めず、セカンドボールを拾われて後手に回った。今季徳島から移籍したボランチ花井をつぶし切れず、攻めのタクトを悠々と振るわれたのも複雑な心境だ。

 FW佐藤は相手CBを背負っても競り負けることは少ないため、まずはトップにボールを当てるというやり方は悪くはない。ただ、まだ精度が備わっていなければ、落ち着いてボールを回すことも必要になってくる。CB橋内は「イージーにボールを奪われては押し込まれた。プレスを受けてもミスせずにボールをしっかり動かしながら隙を突くやり方も磨いていかないと」と振り返る。自らが獲得したPKを決めた佐藤も「内容的には完敗」と反省し、多くの決定機を逃したシュートの精度にも言及した。

 それでも、佐藤のPK獲得に至るプロセスには好材料もあった。自陣でボールを奪ったボランチ斉藤がドリブルで進んだ後のパスは通らなかったが、きっちりとサポートして駆け上がっていた右SBの広瀬陸がボールを奪い返し絶妙のクロス。裏に抜けようとした佐藤に渡り、ファウルを誘った。広瀬陸は「これからもこういうシーンを数多くつくっていきたい」と意欲をみなぎらせる。

 小林監督は「プレスを受けても引くことなく、こちらも前やサイドでプレスを掛けて奪えていた。体が重い中、足は動いていた」とプラス面に目を向けた。いいところをより伸ばし、課題は整理して修正する。今はそれが重要だ。