吉野川市鴨島町の上浦小学校で19日、休校式が開かれた。卒業生や地域住民ら約500人が参加し、148年の歴史を刻んだ学校に別れを告げた。
式では、多田美穂校長が「上浦小学校の伝統や思い出は皆さんの心の中に宝物として残り続ける」とあいさつし、栗洲敬司教育長に校旗を返納した。16日に卒業した小川侑真君(12)、木村文彦君(12)、近久遥都君(12)の3人が「最後の卒業生であることを忘れず、上浦の伝統を守っていく」と決意を朗読。参加者全員での校歌斉唱では涙を拭う人もいた。
式に続き、保護者らでつくる実行委主催の「感謝さようならの会」があり、子どもらが書道や和太鼓のパフォーマンスを披露。鴨島ウインドアンサンブルが吹奏楽の演奏で華を添え、餅投げや風船飛ばしで休校を惜しんだ。
上浦小は1874年7月に開校し、今春巣立った3人を含め3607人の卒業生を送り出した。在校生1人は4月から市外の小学校に通う。