【キーウ共同】岸田文雄首相は21日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)でゼレンスキー大統領と会談した。戦争犯罪や残虐行為の不処罰はあってはならないとして、国際法に従って責任を有する全ての者を追及するとの共同声明を発表した。5月の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)へのオンライン出席を招待し、ゼレンスキー氏は応じた。エネルギー分野などで新たに4億7千万ドル(約620億円)の無償支援を供与すると表明した。
共同声明は、ロシアの核兵器使用の威嚇は「国際社会の平和と安全に対する深刻かつ容認できない脅威だ」と非難した。77年間に及ぶ核兵器不使用の記録をロシアが破ることがあってはならないと強調した。
首相は「日本ならではの形で切れ目なく支える」と強調。両首脳は、機密情報の交換を可能にする2国間の「情報保護協定」締結に向けた調整開始で合意した。
首相は今回の電撃訪問中、民間人多数が虐殺されたキーウ近郊のブチャを訪ねた。ロシアによる侵攻の惨劇を目の当たりにしたと記者団に説明した。