厚生労働省は24日、2021年度に障害者が家族や福祉施設・事業所の職員から受けた虐待は2693件あり、被害者は2960人に上ったと発表した。20年度から293件、295人増えて過去最多を更新した。
厚労省は増加の理由を「虐待の通報を義務化した障害者虐待防止法の施行から10年がたち、対応の重要性が広まったため」とみている。
施設職員からの虐待は699件で、被害者は956人。件数の内訳を類型別(複数回答)でみると、暴力や拘束といった身体的虐待が56・8%と最も多く、暴言などの心理的虐待が42・2%と続いた。性的虐待は15・3%だった。