理化学研究所で行われた「量子コンピューター」の実演。中央は中村泰信センター長=27日午後、埼玉県和光市

 理化学研究所で行われた「量子コンピューター」の実演。中央は中村泰信センター長=27日午後、埼玉県和光市

 報道公開された量子コンピューターの実機=27日午前、埼玉県和光市の理化学研究所

 報道公開された量子コンピューターの実機=27日午前、埼玉県和光市の理化学研究所

 理化学研究所などは27日、この日から外部の共同研究者らによる利用が始まった国産初の量子コンピューターを稼働させる様子を埼玉県和光市で実演し、関係者や報道陣に公開した。ノートパソコンから指示を送ると、計算に用いる情報の基本単位「量子ビット」の準備が整う様子がモニター上に映し出された。

 量子コンピューターは量子ビットが持つ特殊な「重ね合わせ」状態を利用することで、超高速な計算が可能になるとされる。国産1号機の量子ビット数は64だが、理研によると一部に動作不良があり、現状で使えるのは53のみ。研究チームを率いる中村泰信センター長は「大規模化や高性能化を目指す」と話した。