静岡県吉田町で2020年7月、家庭用品メーカー「レック」の工場で消防隊員ら4人が死亡した火災で、静岡市消防局は28日、事故調査委員会がまとめた報告書の一部を公表した。「燃焼拡大は予見が困難だった」とし、管内にある建物の構造や収容物を事前に把握することや、人材育成の推進などを求めた。
事故調査委は報告書で、甚大な被害が出た背景について「急激な燃焼拡大現象が起きた」と分析。一般的に建物や施設が複雑化、高度化する中で消防隊員の緊急退避が難しくなっているとし、「各建物の危険要因に関する情報の集約は最優先事項だ」と記した。