WBCは野球の醍醐味を伝えただけでなく、競技の世界的な広がりを印象に残した。特に初出場で紳士的なプレーの光ったチェコ代表への反響は大きく、日本代表の大谷翔平は対戦後、インスタグラムに「リスペクト」と投稿した。
1次リーグ敗退後の14日、チェコの内野手フィリップ・スモラらは東京ドームを訪れ、日本代表と交流した。大谷から「チェコの帽子、かっこいいですよね」と言われ、偶然持ち合わせていた1人がプレゼントした。
17日に米マイアミに日本代表が到着した時、大谷がその帽子をかぶっていたことで注目が急上昇した。チェコ野球協会の公式ツイッターは「全てのサイズで帽子が完売」と驚きとともに記した。チェコ・リーグでプレーした経験があり、同代表のサポートスタッフを務めた田久保賢植さんは「大谷選手なりのリスペクトの恩返しだったんだと思う」と感謝した。
チェコ代表は弁護士や消防士など本業を持つ選手が大半。今大会は参加枠が広がり、英国やニカラグアも初出場。大谷は「野球界の前進を感じた」とさらなる発展を願った。