徳島県出身の俳優・犬飼貴丈(あつひろ)さん(24)が主演を務める「仮面ライダービルド」(ABCテレビ、日曜朝)の映画化第2弾となる「劇場版 仮面ライダービルド Be The One(ビー・ザ・ワン)」が4日から全国公開されているのに合わせ、犬飼さんと武田航平さんが13日、徳島市のイオンシネマ徳島で舞台あいさつを行い、絶妙の掛け合いを見せながら映画の見どころや徳島への思いを語った。

 

 

 劇場版ではテレビシリーズと同じく、犬飼さんが仮面ライダービルドに変身する桐生戦兎(せんと)を、武田さんは「仮面ライダーグリス」に変身する猿渡一海を演じている。

 映画と同じ衣装で登場した犬飼さんは、地元ファンを前に「19歳の年にかばん一つを持って東京に行った。お仕事で徳島に帰って来て、これだけたくさんの方の前で舞台あいさつさせていただけるのはものすごく感慨深い。他の場所での舞台あいさつより緊張します」とあいさつした。

 

 

 武田さんは、2009年9月~10年3月に放送されたNHK朝の連続テレビ小説「ウェルかめ」でヒロインの幼なじみ役を務めた。「徳島の方にはお世話になったので、貴丈の凱旋(がいせん)もあってぜひ行きたいと志願しました」とあいさつすると、観客から歓迎の拍手が送られた。

 

 

 この日は徳島市で毎年4日間開催される阿波踊りの2日目とあって、司会者から踊りの経験を尋ねられた犬飼さんは「幼稚園か小1のころに踊った記憶があります。徳島の街が渋谷のスクランブル交差点みたいになって、ものすごく活気づくのがうれしいですね」と思い出を語った。

 

 

 武田さんは「ウェルかめ」の撮影で美波町の阿波踊り連のメンバーらから指導を受けた経験を披露。「テレビで放送されたのはヒロインが踊るシーンだけだったけど、地元の人の阿波踊りに対する熱意や盛り上がりは十分理解できた。その特別な日に徳島に来られてうれしい」と話した。

 

 

 映画の中で特に印象深いシーンを尋ねられた犬飼さんは、ラストのビルドの仲間たちが全員で橋を渡るシーンを挙げた。理由については「北九州市で行われたロケで、仲間全員が初めてそろって、ハッピーエンド的な終わり方をするのがものすごく印象に残っています」と説明した。

 

 

 一方の武田さんは、シリアスなシーンが多い劇場版の中で「ヒゲ」こと氷室幻徳役の水上剣星さんとコメディーリリーフ的なシーンを多く演じたことに触れ「代の2人で笑える場面にしたいと一生懸命やらせていただいた。楽しんでいただけていたらいいなと思う」と振り返った。

 

 

 テレビシリーズ、劇場版を通じて戦兎と一海の共演シーンで最も印象深い場面を尋ねられた2人は、そろって一海の部下だった青羽を自我を失ったビルドが手に掛けてしまった後のシーンを挙げた。

 武田さんは、毎日朝から晩まで撮影で寝る時間もなかったとして「そんな中でも2人で作り上げたシーンで、大変だったけど彼(犬飼さん)はやりきって素晴らしいシーンにしてくれた」と犬飼さんの頑張りをたたえた。

 

 

 映画とリンクするテレビシリーズは先頃クランクアップを迎えた。犬飼さんは「感慨深い思いもあるけど、まだ冬の劇場版もあるので一区切りにしかすぎないのかなと思っています。これからのことも見据えて、気を抜かないようにしないとなと思っています」と気を引き締めた。

 武田さんは「やり切ったなという気持ち。3年前に共演したことがある貴丈が主演ということで何とか担ぎたいという思いでやらせていただいたが、いつの間にか貴丈の背中を追っていた。(劇中で一海が)最後に戦兎にバトンを渡せる展開で良かったと思います」と感慨を語った。

 

 

 自身の役以外になりたい劇中のキャラクターを尋ねられた武田さんは「ヒゲ(玄徳)」と即答。玄徳のせりふで言ってみたいものを尋ねられると、玄徳がテレビシリーズ第1話で放って話題になった「奥さんたち、隣のホテルで朝まで語り明かそうか」をセクシーな口調で演じ切った。

 

 

 一方の犬飼さんは「最近、航平さんも(万丈龍我役の)赤楚(衛二さん)も、内海(成彰)のものまねをしてインスタ(グラム)とかに上げているけど、僕はまだやったことないからやりたい」と告白。「ならば~、あなたに~、忠誠を誓おう~、変身~」と全力で演じ切って会場の爆笑を誘った。

 

 

 この流れでそれぞれ本来の役での決めぜりふを求められた2人。武田さんが「言った後に『フーッ』とか言ってくださいね」と前置きしつつ「心火(しんか)を燃やしてぶっつぶす!覚悟決めろやこらー」とクールに言い放つと、女性ファンから「キャー」っと黄色い声援が飛び交った。

 

 

 続く犬飼さんが「ならば~」と内海のものまねをしかけて笑いを誘った後、どのせりふを聞きたいか場内に問い掛けると「焼き肉」「佐藤太郎」とまさかのリクエストが。子どもから「(佐藤太郎では)いやだー」という声も上がったため、武田さんの提案で両方披露することになった。

 

 

 犬飼さんは、戦兎の「さ、実験を始めようか」をクールに演じた後、佐藤の「夜は焼き肉っしょー」を客席に向かってのけぞりながら全力で披露。「焼き肉」のせりふについて「台本にはないけど、監督から適当にやってという指示を受けて自分で考えてやった」という裏話を紹介した。

 

 

 最後に、武田さんは「9年前に徳島の方々に優しくしていただいて感謝を伝えに来たいと思っていたし、貴丈の舞台あいさつに花を添えたかった」と来県した思いを語った上で「貴丈は僕が出会った俳優の中でもまれにみる主演のできる男。徳島のみなさんで応援してください」と温かいエールを送った。

 犬飼さんは「地元にこのような形で帰って来られてとても幸せです。上京して5年、みなさんが熱心に応援してくださって、僕の出身地は徳島だと自信を持って言えます。徳島が僕をはぐくんでくれなかったら、桐生戦兎はやれていません。本当にありがとうございます」と感謝の言葉で締めくくった。