絶滅危惧種の猛禽類、サシバが本州方面に向けて渡る姿を見ようと、国内最大級の越冬地として知られる鹿児島県・奄美大島で2日、観察会が行われた。双眼鏡を手にした愛鳥家は、春の渡りに関する専門家の説明に興味深く耳を傾けていた。
観察会は、奄美大島南部に位置する宇検村で愛鳥家団体が初めて企画した。サシバの春の渡りは、群れの規模が小さいが、100羽以上の群れを見られる時もある。この日は数羽の群れが散発的に飛ぶ姿が大半だった。
説明役を務めた愛鳥家団体代表の与名正三さん(71)は「観察のタイミングが難しいが、春の渡りを観察する意義を分かってもらえたと思う」と話した。