笑顔で踊り込む有名連の女踊り。艶やかな掛け声と一糸乱れぬ群舞が観客を魅了する=14日午後7時、南内町演舞場

 踊り子たちの宴は最高潮に-。徳島市の阿波踊り(阿波おどり実行委員会主催)は3日目の14日、200連が繰り出し、27万人の人出でにぎわった。新町川の川面を揺らさんばかりに響く2拍子のリズムに、街全体が浮かれ調子。国境さえも超えた踊りの「大輪」が至る所で咲き乱れた。

 2日連続の猛暑日となった徳島市。体中にまとわりつくような暑さを吹き飛ばすかのように、踊り子たちはこの日も一心不乱に踊り抜いた。

 次代を担う「ちびっ子踊り」は愛嬌(あいきょう)たっぷりの踊りを見せ、「ヤー」と大人顔負けの決めポーズ。指先をぴんと伸ばした女踊りはピンクや白の蹴(け)出しを小気味よく揺らし、アスファルトを蹴る男衆の足の運びは躍動感を増していく。

 国内外から集まった観客は開演直後から前のめりで、ぞめきのリズムに合わせて体を揺らしたり、手拍子したり。その熱気が踊り子のボルテージをさらに高め、演舞場は興奮のるつぼと化した。
 きょう15日は73回目の終戦記念日。平和を願う徳島の真夏の祭典は、最終日を迎える。