4日に開幕する第9回徳島新聞社杯兼第37回県ミニバスケットボール選手権(県バスケットボール協会、徳島新聞社主催)で、守備の戦術の一つ「ゾーンディフェンス」が禁止される。これまでこの戦術を使ってきたチームは方針転換を強いられる一方、追い風と捉えるチームもある。選手たちは大きなルール変更にうまく適応しようと練習に励んでいる。
ゾーンディフェンスは自陣ゴール下のエリアを分担して守る戦術。個々の技術や体力で劣っていても、組織力を発揮できる利点がある。日本ミニバスケットボール連盟が1月、個人の競技力向上などを目的に2015年度の全国大会からこの戦術を禁止すると発表した。これにより、ゴール下で背の高い選手が待ち構える陣形は姿を消し、攻守が一対一となる場面が増えるとみられる。
長くゾーンディフェンスを取り入れてきた男子の南井上(徳島市)は戦い方の見直しを余儀なくされた。173センチの長身で戦術の要だった豊川晃生君(11)=南井上小6年=は「最初は戸惑った」と言う。試合での運動量が増えるため、スタミナ強化に努める。
チームは今年に入り、マンツーマンの動きを繰り返し練習するとともに、脚力アップに力を注いでいる。上岡愛監督(45)=同市国府町東高輪、大学職員=は「個人の能力を伸ばすいい機会と捉え、選手たちの成長に期待したい」と話す。
攻守のスピード強化に重点を置いてきた女子の川内北(同)は「戦いやすい」と歓迎する。一対一の局面でスピードを生かせるからだ。植野愛梨主将(12)=川内北小6年=は「ゴールの近くに切り込みやすくなる」と目を輝かせる。
ただ、戦術の工夫だけでは得点力アップにつながらないのも事実。植野慎二監督(52)=同市川内町榎瀬、会社員=は「パスやシュートの正確さといった基本的技術を磨いていくことに変わりはない」と気を引き締める。
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