お盆に迎えた先祖や新仏の霊を送る灯籠流し(徳島市仏教会主催)が16日夜、同市の藍場浜公園近くの新町川と同市川内町の親水公園であった。参加者は灯籠の柔らかな光が水面を染める中、静かに手を合わせて故人をしのんだ。
藍場浜公園では午後7時ごろ、僧侶の読経が始まった。檀家ら約4千人が戒名や故人へのメッセージを書き入れ、ろうそくに火をともした灯籠を次々と川に浮かべた。辺りは幻想的な雰囲気に包まれ、集まった人たちは下流へゆっくりと流れていく灯籠を見守りながら、故人を供養していた。
2月に亡くなった母親の初盆に訪れた白石浩子さん(58)=徳島市名東町2=と吉岡壽子さん(54)=千葉県柏市=の姉妹は「先立った父と、天国で仲良くしてねと願った。家族を見守ってほしい」と声を詰まらせた。
同市川内町の親水公園では、約500人が園内の水路に灯籠を流し、亡き人に思いをはせた。