8月18日にホームでモンテディオ山形と対戦した徳島ヴォルティスは、新加入のFWバラル選手がチーム初となる1試合4得点の活躍で、5-1と勝利し、ホーム通算100勝目とホーム6連勝を飾りました。主力選手の移籍が相次ぎ、弱気になりつつあったサポーターは大興奮!試合後はゴール裏だけでなく、メインスタンドやバックスタンドの観客も手拍子やタオル回しで声援を送り、選手と一体となって勝利を喜びました。
そんな試合のキックオフ前、鳴門ポカリスエットスタジアムの関係者受付近くに小学生が集まりました。徳島ヴォルティスが開催する「ヴォル塾」の参加者たちです。
「ヴォル塾」は、ヴォルティスについて詳しく知ってもらい、夏休みの宿題にも生かしてもらおうと、スタジアムや練習場の裏側をスタッフが案内してくれる企画。2016年に始まり、今年で3回目の開催です。18日のホーム山形戦のスタジアムと19日の徳島スポーツビレッジで見学ツアーが行われました。コースは【ホームゲームのみ】と【ホームゲームと練習】の二つ。サッカーについて知らないことだらけの記者(サポーター見習い)も、小学生と一緒にヴォルティスのことを学んできました。
【18日:鳴門ポカリスエットスタジアム】 参加者:小学生4~6年約20人
まず最初に広報担当スタッフの引率で連れて来てもらったのは、選手がウォーミングアップをする場所。そこから移動し、マネジャーの阿部雄介さんやトレーナーの前原久昭さんの案内で、ロッカールームを見学します。
ロッカールームには、その日のスタメンと控え選手のユニフォームやスパイクなど、必要な用具が1人1人分けて置かれています。マネジャーは、選手が飲む水や用具を用意するのが仕事。試合の5時間前にスタジアムに来て、準備を進めます。
【ちなみに、大雨の熊本戦(7月7日)で、スタジアムのピッチにたまった水をスポンジで取って、選手たちがプレーしやすい環境をつくったのも阿部さんをはじめとしたスタッフの皆さんです:熊本戦リポート】
1人の選手に3足シューズを用意していることもあります。阿部さんは「例えばGK梶川裕嗣選手は、ウォーミングアップ、前半、後半とスパイクを履き替えるので3足必要。逆にMFシシーニョ選手は1足を履き続けます。FWの選手は軽いものを履くことが多いです」とそれぞれのこだわりを教えてくれました。
トレーナーは、練習前にテーピングをしたり練習後にマッサージをしたりと、選手が疲れを残さずにいいプレーができるように体にかかわるのが仕事。試合中に選手がけがをしたときには、プレーを続行できるかできないかの判断をすることも。けがをした選手を医師と相談しながらリハビリをし、チームに合流できるようにします。
参加した小学生から「選手のロッカーに置いてある黒くて丸めている布はなに?」という質問が。前原さんは「選手がユニフォームの下にブラジャーのようなものを着けているのを見たことがあるかもしれませんが、それがこの布、ベストです。ベストを着ける理由ですが、(黒い小さな機器を見せながら)このGPSという機械をベストの背中の部分に装着して、選手がどれくらい走ったのか、距離などを計測して、疲れ具合など客観的なデータを得るためです」と説明してくれました。
この後、選手バスの到着を待って、降りてきた選手たちを出迎えます。いつもにこやかな選手たちは、試合を前に集中し、引き締まった表情でハイタッチをしていました。
この後、監督の中継用インタビュー室や、試合後に監督がコメントする記者会見室を見学しました。
記者会見室の見学では、この日試合に出場しない岩尾憲キャプテンがサプライズで登場。いつもは監督が座る席で、子どもたちの質問に答えます。記念撮影をしたり岩尾キャプテンと握手をしたり。
ウォーミングアップに向かう選手とハイタッチをしてこの日の見学ツアーを終えました。