夏休みの子どもたちが学びを深める催しが19日、県内各地で開かれた。参加者は防災について考えたり、法に親しんだりした。
 

図上演習に取り組む参加者=徳島市のあわぎんホール

 ■防災士養成講座

 徳島県内の中高生を対象にした防災士養成講座が徳島市のあわぎんホールで始まり、159人が受講した。20日まで12時間の講義や演習を受けた後、防災士資格取得試験に挑む。

 初日は地震や津波の仕組みなどの講義後、図上演習を行った。26班に分かれた参加者は兵庫県西宮市の地図を使い、地形や避難場所を確認。地震、水害時の被害を予測し、個人や近隣住民で取り組むべき対策について話し合った。

 20日は地域の防災活動や防災士の役割などに関する講義の後、試験が行われる。

 海部高3年の岸彩花さん(17)は「将来的に役立つと思って受講した。資格を取ったら被災地のボランティア活動に出向いて活用したい」と話した。

 講座は将来の防災リーダーを育てようと県教委が2015年度に始め、17年度までに373人が誕生した。本年度までに500人の養成を目指している。
 

アオサギやコゲラを観察する子どもたち=徳島市の徳島中央公園

 ■探鳥会

 徳島城山ライオンズクラブが、徳島市の徳島中央公園で初めて探鳥会を開き、近くの内町小学校児童ら約40人が身近な鳥に親しんだ。

 アオサギ、コゲラ、カワセミといった約10種類の鳥を確認。日本野鳥の会県支部の会員から「繁殖期はくちばしの色が変わる」などと解説を受けながら、熱心に双眼鏡や望遠鏡をのぞいていた。

 同小4年の益田幸英君(9)は「近くにこんなにいっぱい野鳥がいるとは思わなかった。これからはよく観察するようにしたい」と話した。
 

藍染に取り組む子どもたち=佐那河内村上の宮前公民館

 ■藍染体験

 親子で藍染を体験するワークショップが佐那河内村上の宮前公民館であり、14人が参加した。

 板野町や村内で栽培された藍の葉をちぎり、水と石灰を入れたミキサーで混ぜるなどして染料を作った。その後、手ぬぐいや網状のかばんを染料に浸した。佐那河内小4年山木咲翔君(9)は「きれいに染めることができ楽しかった」と話した。

 体験会は村民有志でつくるグループが企画。村には藍の神様を祭る神社があり、染めた手ぬぐいは10月に奉納する。