児童にトロンボーンの演奏方法を教える川島高の生徒(右側の2人)=吉野川市鴨島町の牛島小

 徳島県吉野川市の川島高校生が、地元の小学生を対象に学習支援ボランティアに取り組んでいる。市内の小学校を訪れて楽器の演奏方法や絵の描き方を指導。生徒は教えることの楽しさや難しさを経験し、児童は頼りになる高校生との触れ合いで学ぶ意欲を高めている。

 川島高では、地域を愛する気持ちを育てようと、2017年度から学習支援ボランティアを始めた。音楽部や美術部から希望者を募り、要望のあった小学校で1回約2時間、指導に当たる。

 17年度は音楽部が2校で計5回実施。本年度は今月末までに上浦、牛島、川島の3校で計9回(音楽部7回、美術部2回)指導する予定。

 今月3日には、音楽部員11人が牛島小を訪れ、金管バンド部の4~6年生22人を指導した。アルトホルンやトランペットなど楽器別に、模範演奏をしながら音の出し方や指の使い方を説明した。

 トロンボーン担当の井上悠聖君(12)=6年=は「一人で練習する日が多いので、いろんなことを教えてもらえてうれしかった」。熱心に指導していた國見涼那さん(17)=2年=は「小学生への指導で責任感が生まれ、自分たちも成長できる」と話した。

 学習支援ボランティアは土、日曜や平日の放課後も受け付けている。川島高の横田恵理子教頭は「生徒にも児童にもメリットがある取り組み。要望があれば音楽や美術以外の学習支援も検討したい」としている。