ガニーの背中に乗ったまま、オレは海の中へと入っていった。

 しばらくすると「マルさん、前を見て平気ですよニー」という声が聞こえてきて、おそるおそる目を開ける。

 家のシャワーでも息苦しいのに、どういうわけだか呼吸ができた。目も痛くないし、むしろクリアに水の中を見渡せる。太陽の光が差し込み、海藻がそよ風に吹かれるようにゆれている…