梅雨前線に向かって台風2号から非常に暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で2日、西・東日本は広い範囲で大雨となった。徳島県内は三好市東祖谷京上、那賀町木頭和無田、阿南市蒲生田の3カ所で6月の観測史上最大となる時間雨量を記録。交通機関に乱れが出たほか、各地で冠水や山腹崩壊による道路の通行止めが相次いだ。
徳島地方気象台によると、三好市東祖谷京上では午前9時13分までの1時間に73・5ミリ、那賀町木頭和無田では午前10時11分までに73・0ミリ、阿南市蒲生田では午前11時51分までに72・0ミリの時間雨量を観測した。
降り始めの1日午前11時から2日午後5時までの積算雨量では、美波町日和佐307・5ミリ、海陽町300・0ミリ、阿南市蒲生田269・0ミリ、那賀町木頭和無田232・0ミリ、徳島市155・0ミリだった。
大雨の影響で午前11時ごろ、阿南市富岡町の県道が冠水。60代女性が運転する軽乗用車が水没し、一時動けなくなる事故もあった。
各地で道路が通行止めとなった。県西部県民局は午後10時、山腹崩壊のため美馬市穴吹町穴吹調子野の国道492号を全面通行止め。その後、午後5時から片側交互通行に切り替えた。県南部県民局は午前11時半、大雨による土砂流出のため那賀町仁宇の県道鷲敷日和佐線を全面通行止めにした。迂回(うかい)路はある。
3日朝は前線が東日本の太平洋側まで南下し、県内では大気の状態が非常に不安定になる見通し。3日午後6時までの24時間予想雨量は、多い所で北部60ミリ、南部100ミリ。線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増える恐れがある。
これまでの大雨で地盤の緩んでいる所があり、気象台は土砂災害への厳重な警戒に加え、河川の増水や氾濫への注意を呼び掛けている。
>気象・防災関連情報リンク集(県内ライブカメラ、運休、通行止めなど)
https://www.topics.or.jp/articles/-/416883