講習を受ける高齢者=徳島市の徳島中央自動車教習所

 高齢ドライバーの増加で、70歳以上が運転免許を更新する際に必要な高齢者講習の受講待ちが、徳島を含む全国の自動車教習所で常態化している。県内では待ち時間が3カ月を超える自動車教習所もある。

 2017年3月の道交法改正で、75歳以上は最初に認知機能検査を受検し、後日、高齢者講習を受講するようになった。改正前は検査と講習を同じ日に受けられたため、予約が取りにくい状況に拍車が掛かったとみられる。

 県警運転免許課によると、県内の65歳以上の免許保有者は14万4718人(5月末現在)で、10年前に比べて1割増加。免許保有者全体の27・7%を占める。

 県警は免許失効を防ぐため、更新期限を前に予約が取れていなければ、運転免許センターに相談するよう呼び掛けている。また、更新期限の半年前に郵送される通知はがきを年齢別にカラー化して見落としを防いだり、早めの予約を呼び掛けるチラシを配布したりしている。

 運転免許課の高井美佐夫次長は「検査や講習が完全予約制だと知らない人も多い。通知はがきを受け取ったらすぐに自動車教習所に電話してほしい」と話している。

 

 【高齢者講習】70歳以上のドライバーは運転免許更新時に「高齢者講習」を受講しなければならない。さらに75歳以上のドライバーは講習を受講する前に「認知機能検査」を受ける必要がある。免許の更新期間が満了する6カ月前から受検できるが、2017年3月施行の改正道交法で検査結果によって講習内容を分けるようになったため、改正前のように検査と講習を同じ日に受けることができなくなった。