【上】どんど焼きの運営方法を確認する四宮さん(右から3人目)ら=鳴門市内の居酒屋【下】昨年1月11日に行われたどんど焼き=同市撫養町の岡崎海岸

【上】どんど焼きの運営方法を確認する四宮さん(右から3人目)ら=鳴門市内の居酒屋【下】昨年1月11日に行われたどんど焼き=同市撫養町の岡崎海岸

 運営メンバーの高齢化のため、2015年1月を最後に打ち切りが決まった岡崎海岸(鳴門市撫養町岡崎)の新春行事「どんど焼き」が、今年も10日に行われることになった。「地域の伝統行事を途絶えさせるのはもったいない」と、行事の継続に手を挙げた市内の若者たちが準備を進めている。

 岡崎海岸のどんど焼きは1986年に始まり、毎年1月の第2日曜に行われてきた。初回から世話役を務める戸田浅夫さん(81)=鳴門市撫養町斎田、表具師=ら運営メンバーが高齢になり、作業が負担になってきたことなどから、30回目となる15年を最後にした。

 その話題を同年1月12日付の徳島新聞朝刊で知った近くの会社員四宮弘貴さん(33)が、どんど焼きを継承することを思い立った。幼少のころ、どんど焼きに参加した中学時代の同級生ら10人余りに呼び掛け、2月にまちづくりグループ「鳴門縁(えにし)の会」を立ち上げた。

 メンバーはどんど焼きで使うやぐらの手配や祭事の流れ、由来などを戸田さんから教わり、昨年12月上旬から準備作業をしている。

 戸田さんは、地域の伝統を受け継ごうという若者たちの思いに感謝しながら「地元の子どもが大勢集まる行事にしてほしい」と期待を寄せる。四宮さんは「若い力で地元に貢献できればうれしい。少なくとも、これから30年は続けたい」と張り切っている。

 今年のどんど焼きは10日午前9時から。雨天の場合は翌日に順延する。問い合わせは四宮さん<電080(1997)7159>。