今度は日本代表選手による不祥事である。アジア大会が開かれているジャカルタで、バスケットボール男子の選手4人が買春行為をしたという。あまりの自覚のなさにあきれる。

 日本オリンピック委員会(JOC)が代表の認定を取り消したのは、当然だ。

 スポーツ界では不祥事が相次いでいる。各競技団体は事態の深刻さを認識し、信頼回復と再発防止に努めてもらいたい。

 それにしても、今回のバスケット選手の行為は理解し難い。試合を終えた夜、日本選手団の公式ウエアを着て繁華街で食事や飲酒した後、不適切な行為に及んだ。

 JOCは、国際総合大会に派遣する選手団の心得を明文化している。「日本選手団行動規範」で、その中の「責任ある行動」の項目にはこう記されている。

 「日の丸を胸につけた、国の代表としての誇りを忘れない」「競技を離れた場でも社会の規範となる行動を心がける」。これらに違反しているのは明らかだが、何よりもそれ以前の、社会人としての常識を欠いている。

 懸命にメダル争いを繰り広げている他の選手や競技の愛好者らを裏切る行為である。同時に、国際的にも日本選手の信用を失墜させるものだ。

 バスケット協会関係者の失望も大きい。

 協会は国内男子リーグの分裂状態が続いたことなどで、2014年に国際連盟から資格停止処分を科され、日本代表は一時、国際舞台から締め出されていた。

 そうした非常事態に、新かじ取り役としてサッカーJリーグを成功させた川淵三郎氏を招聘。川淵氏は2リーグを統合し、16年にBリーグをスタートさせた。

 人気拡大を図り、選手強化を進めるなど改革を積み重ねてきた。その努力に水を差された思いだろう。

 協会の三屋裕子会長は「選手を教育しきれなかったことを申し訳なく思う」と謝罪。今後、4人の処分を決めるとしたが、会長ら幹部らの管理・監督責任も問われよう。

 続発するスポーツ界の不祥事に、落胆している人も多いのではないか。

 日本大アメリカンフットボール部の悪質タックル、ボクシング連盟の強化費流用と会長の反社会的勢力との交際、居合道の段位購入など、いずれも社会問題となった。

 日本代表クラスに限っても今年だけで、カヌー男子選手の禁止薬物の混入、レスリング女子のパワーハラスメント問題に続き、3件目だ。

 東京五輪に向け、各競技団体の強化などで多額の国費投入が予想される。しかし、国民の信頼がなければ理解は得られない。

 スポーツ界への国の介入は抑制的であるべきだが、問題を起こした団体にペナルティーを科すなど、JOCやスポーツ庁などは厳しい姿勢で臨むことも必要だ。