2016年中の完成を目指して建設中の徳島地裁の新庁舎(徳島市徳島町1)は、地域の伝統や歴史との調和、街並みに配慮した外観となる。建物には徳島城を意識したデザインを採用。ひさしが大きくせり出し、外壁の一部には格子が配される。コンクリート製だった塀も趣のある石積みに一新する。
地裁によると、新庁舎は鉄骨鉄筋コンクリート地上6階、地下1階で、延べ床面積は旧庁舎の約1・7倍の1万800平方メートル。徳島城跡のある徳島中央公園の斜め向かいに位置するため、外観のデザインに工夫を凝らした。
2階に地裁や簡裁、家裁の主な法廷、上層階に裁判官や書記官の事務スペースと小規模な法廷が入り、最上階の6階には検察審査会などを配置する。裁判員の待機室や労働審判用の法廷も新設し、法廷は旧庁舎よりも3室多い12室となる。
各階の段差を解消して廊下の幅を広くするなどバリアフリー化し、障害者や高齢者が利用しやすいよう多目的トイレを設ける。