3年かけて完成させた新窯に初火入れを行った大城会長=那賀町木頭北川

 那賀町木頭北川で炭焼きを生かした地域おこしに取り組む「おららの炭小屋 奥木頭炭焼き保存伝承会」(12人)が、炭窯の老朽化に伴い、2013年から整備してきた新窯が完成し、火入れを行った。炭焼き体験会などを再開し、技術伝承に取り組む。

 新窯は幅2メートル、奥行き2・5メートル、高さ1・4メートルで、天井部分を赤土でドーム状に成形している。内側をレンガで、外側は自然石とコンクリートで固めた。15年3月まで使用していた古い窯と比べ、奥行きが約40センチ、高さが約10センチ大きくなった。炭の出し入れ口も幅60センチ、高さ1・2メートルに広げた。

 古い窯は天井が壊れて使用不能になっており、約10カ月ぶりの炭焼き再開となった。

 9日には会員5人が、約1トンの広葉樹雑木を窯内に搬入。入り口をレンガと土でふさぐとともに、たき口を取り付け、14日まで燃焼させた。この後、たき口と煙突をふさいで炭化を進めており、1カ月後に取り出す。約500~600キロの木炭と60~100リットルの木酢液の生産を見込む。

 炭焼き歴80年を超える大城慶太郎会長(88)=那賀町木頭北川=は「炭は昔ながらの自然エネルギーで、水の浄化などにも役立ち、木酢は害虫対策や土壌改良に使える。元気なうちに、一人でも多く炭焼きの技術を伝えたい」と意気込んでいる。

 おららの炭小屋は、00年1月に設立。炭焼き体験などのワークショップを原則毎月第2土曜日に開いており、15年1月には総務省のふるさとづくり大賞団体賞を受賞した。