JR四国の列車内や駅で2017年度に見つかった忘れ物は3万4348件で、15年度の3万4305件を抜いて過去最多を更新した。JRグループの大型観光企画・四国デスティネーション・キャンペーンが行われ、利用客が多かったのが原因とみられる。

 品目別にみると、最も多いのが傘類で、前年比6・3%減の6948点。忘れ物全体の19・9%を占め、31年連続の首位となっている。次いで眼鏡や帽子などの装身具類が18・7%増の5545点、書籍・文房具が1・3%増の2788点だった。

 右肩上がりで増えていた携帯電話は9・6%減の2219点と減少に転じた。スマートフォンの普及で常に端末を触っている人が増え、忘れにくくなったとみられる。

 現金は0・4%増の2694万9158円。最高額は33万3465円で、瀬戸大橋線のマリンライナーで小物入れに入った状態で見つかったが、持ち主が現れ返却された。

 珍しい忘れ物では、パスポート、馬券、宝くじ、給与明細、包丁セット、一眼レフカメラ、通帳、竹刀などがあった。

 持ち主に戻ったのは1万252件で全体の29・8%。現金は82・7%の2227万4993円が本人に返された。忘れ物が見つかった場所は67・5%が列車内だった。

 駅別では、徳島駅で取り扱われた忘れ物が5129件、現金268万4187円で3位だった。